マーチン・ショーンガウアー

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マーティン・ショーンガウアー
Martin Schongauer  c.1450-1491

0901.jpeg (839 バイト)銅版画(エングレーヴィング)の最初期を代表する画家・版画家。一族はおそらくアウグスブルクの南方にあるショーンガウ出身と思われています。金工師の息子で、コルマール(北フランス)に生まれ、同地で活躍、ブライザッハ(またはコルマール)で没す。

少数の絵画−コルマールのサン・マルタン教会に「薔薇垣の聖母子」がある−のほか、50点ほどの素描と116点の版画が現存しており、版画にはM+Sを組み合わせたモノグラム(署名)があります。デューラーがまだ若く、版画の修業を行っていた頃、このショーンガウアーに師事しようとして訪ねますが、会えなかったというのは有名な話です。(おそらくは当時流行したペストですでに他界。)ショーンガウアーの優美でしかも堅牢な線は、デューラーに引き継がれています。

なお、ショーンガウアーやデューラー、クリストーファノ・ロベッタなど、当時の銅版画家の多くが金工師の出身ですが、これはエングレーヴィング(ノミで金属版を彫る)という作業には修練が必要であり、幼い頃からそうした環境や修業を受けた金工師の息子という事情を考えると、ある意味では当然といえましょう。

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THE ANGEL OF ST.MATHEW

Lehrs V.72, engraving,
φ8.7cm

ショーンガウアーの代表作「聖アントワーヌの誘惑」
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pencil.gif (136 バイト)エングレービングはビュランという一種のノミで銅板などに溝を彫っていく方法です。(この溝にインクを詰め刷る)銅版画としてはエッチング(酸の腐食により、銅板に溝を作る)より早く始まりました。

pencil.gif (136 バイト)金工師とは何をしていた人たちでしょう。
英語のgoldsmithの訳(やく)ですが、金だけでなく金属を素材にしたあらゆるものを制作していたようです。例えば、甲冑や武具、教会で使う蜀台(ロウソク立て)、銀器など...。当時は職人の子供は親の職業を継ぐというのが一般的でしたから、金工師の男の子たちは、早くからその職業訓練を受けました。金属を扱うのは、きっと得意だったでしょう。デューラーの父も金工師でしたから、デューラーも父のもとでその訓練を受けています。しかしデューラーはある時画家になりたいと思い、父に打ち明けて、画家のもとで修業を積み、絵の道に入ります。こうしてデューラーは偉大な画家であると共に、版画の技術も上手で、生涯の生活を支えることになりました。初期の銅版画家(エングレービング=彫りをおこなう銅版画)の多くが、金工師の出身でした。

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2002/10/12